じゃあね、と軽く手を振って扉を開けようとするので、とっさにその服をつかんでいた。
「どしたの?」
何か都合のよい理由を考えなくちゃいけない。検診はもうしたし、ごはんはさっき食べたし、外はよく晴れてるし、さっぱり何も思いつかない。
「いっしょに、散歩でも行く? リタっち運動不足でしょ」
「……運動くらいしてるわよ」
外に出るとあたたかな風が吹いてくる。どこまでもは行けなくても、あと少しだけ、今日はつづく。
じゃあね、と軽く手を振って扉を開けようとするので、とっさにその服をつかんでいた。
「どしたの?」
何か都合のよい理由を考えなくちゃいけない。検診はもうしたし、ごはんはさっき食べたし、外はよく晴れてるし、さっぱり何も思いつかない。
「いっしょに、散歩でも行く? リタっち運動不足でしょ」
「……運動くらいしてるわよ」
外に出るとあたたかな風が吹いてくる。どこまでもは行けなくても、あと少しだけ、今日はつづく。